いにしえより、あまたの人の拠り所として、そして悲劇の舞台として、歴史に名を刻む「城」。
それは、戦乱の時代から離れた今なお、人々の心を魅了してやまない。
その「城」が、もしも意志を持ち、語りかけてきたとしたら……。
これは戦乱の世に、城と心を通わせた武士たちの物語である。
戦国時代、天下統一へ向けて突き進む織田信長は、羽柴秀吉に命じ、播磨へと兵を向けさせた。
しかし、そこへ「有岡城(伊丹城)の荒木村重が寝返った」との報が入る。
前後を敵に挟まれることとなった秀吉軍の危機に立ち上がったのが、軍師の小寺(黒田)官兵衛であった。
官兵衛は伊丹城へ出向き、村重を説得しようとする。
しかし村重はこれを聞き入れず、説得は失敗に終わり、官兵衛は捕らわれの身となってしまう。
座ることも立つことも満足にできない、暗く狭い土牢に幽閉され、絶望の日々を過ごす官兵衛はあるとき、何者かの声を耳にする。
語りかけてきたその声は「伊丹城」と名乗った。
夢か現かも分からぬまま、官兵衛は「声」に応えるのであった……
共鳴する二つの魂の物語を、声優界のトップランナー梶裕貴・森久保祥太郎、二人の朗読でたっぷりとお楽しみください。
梶裕貴さんによる収録後のインタビュー記事はこちらからどうぞ!
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